松井至監督 短編作品上映&トークイベント

(写真提供:松井至)
(写真提供:松井至)
 
■ イベントについて
昨年12月の石巻。ドキュメンタリー作家の松井至さんが一軒の被災した家と出会い、短い映像作品が生まれました。防潮堤から直線距離で200mほどの距離に建つ一軒家は、2011年に海水で洗われた状態を保ちつつも、ようやく変化の時を迎えようとしています。震災から11年半の時間とこれからの時間の境目を、松井さんがどのように受け取ったのか。最新作となる本編の上映と共にお話いただきます。
他、近年東北で撮影された短編ドキュメンタリー映像も紹介しながら、松井さん独自のドキュメンタリー制作の視点などをお伺いします。
 
■ 詳細
日程:2023年3月3日(金)19:00〜(開場 18:30〜)
会場:シアターキネマティカ(986-0822 宮城県石巻市中央1-3-12
料金:入場料無料
 
参加申し込み
参加ご希望の方は予約フォームへの記入をお願いします。
※予約なしの参加も可能ですが、お席は予約者優先とさせていただきます。
 
上映作品
『近くて遠い海へ』(上映時間 約20分)
男は砂浜の前に生まれた。波の音で目覚め、波の音で眠った。 大人たちは木の舟に乗って漁に出た。大漁の時は町が活気付き、不漁であれば皆で耐えた。 曽祖父も祖父も父もそうだったように、男はごく自然に海に出た。福島のいわきの漁師になった。 「あの日から近くにあったはずの海が遠くなった気がする。自分たちの預かり知らない遠くに海が持っていかれちゃった。」 砂浜はコンクリの防災公園となり、男の目の前にはこれまでと同じように波打つ海があり、見えない隔たりがある。 人と海の50年を、男の1日から振り返る。
 
プロフィール
(写真:亀山亮)
(写真:亀山亮)
松井至(まつい・いたる)
1984年生まれ。人と世界と映像の関係を模索している。 耳の聴こえない親を持つ、聴こえる子どもたちが音のない世界と聴こえる世界のあいだで居場所を探す映画『私だけ聴こえる』が公開され、海外の映画祭や全国40館のミニシアターで上映され反響を呼んだ。令和4年度文化庁映画賞文化記録映画大賞受賞。 誰からでも依頼を受けるドキュメンタリーの個人商店〈いまを覚える〉を開店。 日本各地の職人と自然との交わりをアニミズム的に描いた〈職人シリーズ〉を展開。 コロナ禍をきっかけに、行動を促すメディア〈ドキュミーム〉を立ち上げる。 無名の人たちが知られざる物語を語る映像祭〈ドキュメメント〉を主催。
 
 
(写真提供:松井至)
(写真提供:松井至)
 
参考情報
  • 主催:石巻アートプロジェクト実行委員会
    • 石巻を拠点に生活する、アーティスト、コーディネーターが、生活の延長線上で掘り下げたいテーマに取り組むために2021年から始動。活動のひとつとして、アーティスト・イン・レジデンスを行う。2022年冬には、ドキュメンタリー作家松井至を招聘。 https://ishinomakiartproject.com/